10月9日(木)の東京会場を皮切りに、全4会場で開催したユニソンセミナー2014。
多くのみなさまにご参加いただき、盛況のうちに終了することができました。
今年のセミナーのテーマは“家と庭の豊かで楽しい関係”。
2020年の改正省エネ基準の義務化に向けて、住宅性能や各種スペックに注目が集まっている
今だからこそ考えたい「住まいや私たちの暮らしそのものの、本来の価値や意味」について、
ビルダーや工務店の設計担当者の方向けに講演を行いました。
株式会社新建新聞社 代表取締役社長 三浦祐成さんによる
【家づくりの未来像】についての講演からスタート。
工務店向け専門紙の発行や住宅業界向けの執筆・講演を手掛ける。
新設住宅着工戸数の減少に加え、リフォーム市場の伸び悩みも予測されるなか、「良い家を建てることは良い時間を手に入れることであり、良い時間をプロデュースすることが設計である」と三浦さん。
大切なのは、家という<箱>ではなく、住まいという<場>を提供すること。
次に、建築家の伊礼智さんと造園家の荻野寿也さんより「暮らしの豊かさを実感できる住空間
の設計ポイント」について、近作を交えてお話しいただきました。
自然エネルギーを利用し、環境と応答する住まいづくりを手掛ける。
「町と家の間をデザインする」ことを実践されている伊礼さん。内部空間と外部空間、住空間と町をゆるやかにつなげることが大切で、それが自然と行われていた沖縄に原点があります。
“住空間の景色を町におすそわけ”できるのが、つながるデザインの基本です。
風景再生をテーマに造園設計・施工を手掛ける。建築家との協働多数。
木立の中に佇む建築を目指す荻野さんも、町との調和を大切にされています。時には町の景観を借景として取り入れたり、逆に、町に緑を提供するプランを手がけられています。
「建築と造園を一緒に考える」ことで、地面から空まで植栽をつないで見せることができます。座ったとき、立ったとき、さまざまな高さで考えることが大切。
その後、それぞれの内容を振り返り、意見交換をしていただく「トークセッション」へ。
暮らしを提供するには、土地から考えることが重要だと言います。
いい景色が見える場所に窓をあける。
いい場所に庭を持ってくる。
そうすることで、町や緑とゆるやかにつながり、新しい心の豊かさが生まれます。
“南の庭が良い”という概念を捨てることが良い暮らしをつくるキーになるのです。
また、外部空間を取り入れることで生まれる“心地よさ”を
住まい手に理解してもらうことが必要であるとも言います。
家をできるだけ小さくして、その分を庭にかけるように提案。
大きい家=幸せではありません。
家族にあったちょうどいい大きさがあります。
「住宅性能を考える今だからこそ【庭づくり=自然と寄り添う街づくり】が重要」と
豊かで楽しい暮らしを実現するヒントを参加者の方と共有し、盛大な拍手で幕を閉じました。
ご参加いただいたみなさまには
「家と庭の関係を考えるきっかけとなった」
「今後の住宅への価値が見い出せた」
といった住空間のあり方から
「木を植えたとき、いつも感じた違和感の理由が分かった」
「照明計画の失敗例がよく分かった」
と具体的な設計手法まで考えていただくことができました。
BGS会員様も、ぜひ“家と庭の豊かで楽しい関係”についてもう一度考えていただき、
お施主様やお得意先様への新しい提案につながりましたら幸いです。
今後も、みなさまのビジネスに役立つ情報を発信してまいります。
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コラムをご紹介してまいります。どうぞお楽しみに!
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